トラック運転手らでつくる労働組合「貨物連帯」は9日、組合員による投票の結果、ストライキを終了することを決めました。 
 
投票には組合員の14%が参加し、このうち62%がスト終了に賛成、38%が反対したということです。
 
組合側は、「安全運賃制が今月末で廃止になるのを防ぐため、大局的な観点からスト終了を決断した」として、政府に対し、制度の適用期限を3年間延長するとした約束を守るよう求めました。
 
貨物連帯は期限付きで導入された「安全運賃制」の恒久化などを求め、先月24日からストを続けていました。
 
「安全運賃制」は、トラック運転手の過労や過積載を防ぐために適正な運賃の支払いを保証する制度です。この制度の期限は3年間で、今月末で終了となるため、組合側は期限の撤廃や適用となる貨物の対象拡大を求めていました。これに対して政府は、対象拡大はせず、期限を3年間延長することを提案していました。

政府は、ストの長期化による被害が甚大だとして、トラック運転手らに対して業務開始命令を出して業務への復帰を命じ、これに対して組合側は取り消しを求める訴訟を起こして対立していました。