PM2.5=微小粒子状物質による大気汚染について、地下鉄の駅構内での状況を改善するため、空気の質をリアルタイムで観測・管理するシステムが拡充されることになりました。
環境部が6日、発表した対策によりますと、2027年までに、地下鉄駅構内のPM2.5の平均濃度を、1立方センチメートルあたり24マイクログラムにまで下げるということです。これは、2022年に比べて17%低い数値です。
このため、現在は、駅の構内を中心に設置されているPM2.5のリアルタイム観測システムを、車両の内部やトンネルにも拡げる方針です。
とくに、トンネルを経由してホームに入ってくる汚染物質を減らすため、現在、ソウルだけで運用されているトンネル内の観測を、首都圏にまで拡大する計画だということです。
また、各種ビッグデータの分析結果をもとに換気設備や空気清浄機を制御するスマート管理システムも、範囲をより拡大して設置される予定です。
環境部はこのほか、走行中に空気中のPM2.5を集塵できる車両を来年から試験的に走らせるとともに、従来の車両にPM2.5を減らす装置を取り付ける方策も推進していく計画です。
2021年に行われた自治体の調査によりますと、地下鉄の駅構内は、映画館など不特定多数が利用する施設22種類のうち、PM2.5の濃度が最も高かったということです。