去年、韓国が日本から輸入した水産物の総額は、およそ1億7000万ドルで、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降ではもっとも高くなったことがわかりました。
関税庁が23日、発表した貿易統計によりますと、去年の活魚・冷蔵および冷凍魚類・甲殻類などの日本産の水産物の輸入額は、前の年に比べて12.2%増えて1億7415万ドルと、2011年の事故以降でもっとも高かったということです。
韓国政府は、事故から半年後の2011年9月に、福島と周辺の7県からの水産物の輸入を禁止する特別措置を取っています。
日本産の水産物の輸入総額は、事故が発生する前の年の2010年に2億1000万ドルだったものが、2014年には9100万ドルと半分以下に減りました。
その後増加に転じ、2019年に1億2000万ドルとなり、2020年には新型コロナの影響で若干減ったものの、おととしは1億6000万ドル、去年は1億7000万ドルと増加傾向にあります。
水産物の内訳では、活魚が輸入額の半分を占めています。
日本の水産物の輸出先としては、ロシア、中国などに続いて韓国は6番目でした。
先週の韓日首脳会談で、岸田総理大臣が尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に福島産水産物に対する輸入規制の撤廃を求めたという日本のメディアの報道もあり、日本産水産物の輸入がさらに増えるかどうかに関心が集まっています。