最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、国民生活や国政について共に議論する会談の開催を呼びかけました。
李代表は29日、自身のフェイスブックで、「尹錫悦大統領に国民生活について話し合う会談を開くことを提案する」と投稿し、「大統領と野党の代表が条件なしで会い、国民生活と国政について虚心坦懐に議論することを望む」と述べました。
李代表は、そのうえで、「政治は相手の考えや立場を尊重し、対話と妥協によって国民が共感する道をつくっていくものだ」としたうえで、「少なくとも通常国会の会期が続く12月までは、政争をやめ、国民生活の解決に専念しよう」と呼びかけました。
李代表が尹大統領に対して会談を提案したのは、最近、李代表に対する逮捕状請求を裁判所が棄却したことや、野党が提出した韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理の解任決議案が国会で可決されたことなどをめぐり、与野党の対立が激しさを増すなか、尹大統領との直接会談を通じて与野党の間の協力の突破口を見いだす狙いがあるとみられています。
李代表は去年8月に党代表に就任した際や、ことしの新年の記者会見などで、尹大統領に対して会談を提案していますが、尹大統領は受け入れず、尹政権発足後、二人による会談は一度も行われていません。
一方、与党「国民の力」は、李代表の提案について、「政争で国会を止めておいて、突然、会談を提案するのはおかしい」と批判し、まずは与野党の代表が会談すべきだと主張しました。