今月16日に行われた全国共通の大学入学テスト、大学修学能力試験について、教職員で作る団体などが仮採点を行ったところ、高校3年生の受験生では満点をとった人が1人もいないという結果となり、以前から指摘されていた試験問題の難易度が今回も高すぎたのではないかという見方が出ています。
全国進路進学相談教師協議会などが21日、明らかにしたところによりますと、ことしの大学修学能力試験の仮採点を行った結果、現役の受験生では満点をとった人がいなかったということです。
韓国の大学入学共通テストは、高校の教育課程に含まれず難易度の高い問題、いわゆる「キラー問題」が出されることへの批判があり、教育部はことし6月に、学校教育だけでも解ける内容に変更する方針を発表していました。
今回の仮採点の結果では満点をとった現役受験者がいないことから、共通テストの難易度を適正化するという政府の方針にも関わらず、難易度が依然として高すぎたのではないかという指摘が出ています。
ただ、教育関係者の間では、「政府の言う『キラー問題』にどういう問題が該当するのかが曖昧だった」という指摘も出ています。
高校3年生で満点者が出なかったのは2年ぶりで、浪人生でも満点者がいなかった場合は、13年ぶりの満点者ゼロとなります。