韓国のシンクタンク、産業研究院が30日、まとめたところによりますと、韓国のことしの輸出は6216億ドルで9.1％減少し、輸入は6569億ドルで10.2％減って、貿易収支は353億ドルの赤字となる見通しです。 
 
韓国貿易協会によりますと、ことしに入ってから今月20日までの輸出は13.5％、輸入は6.6％、それぞれ減っていて、貿易収支は295億ドルの赤字となっています。
 
産業研究院は、輸出の減少について、EV＝電気自動車や、EV用のバッテリーの出荷が増加している一方で、世界的な需要が全般的に鈍化していることや、半導体分野の不振、中国向け輸出の現象など加え、輸出額が過去最高となった前の年のベース効果も影響していると分析しています。
 
一方、政府は、下半期には韓国の主な輸出品である半導体の景況が徐々に回復すると期待しています。
 
李昌洋（イ・チャンヤン）産業通商資源部長官は今月9日、「下半期からは貿易収支が黒字になると期待されるため、輸出がプラスに転じるものと思われる」と述べました。
 
ただ、産業研究院は、下半期の全体的な輸出減少率の見通しは5.2％と、上半期の12.7％よりは改善されるものの、マイナス傾向が続くとしています。