梨泰院(イテウォン)の転倒事故の真相究明に向け、与野党の議員らで構成する国政調査の特別委員会が21日、本格的に調査を開始しました。
国政調査特別委員会は21日午前、ソウル市龍山(ヨンサン)区緑莎坪(ノッサピョン)駅付近に設けられた市民焼香所を弔問したあと、梨泰院の交番やソウル警察庁、ソウル市庁などで現場調査を行いました。
事故現場の調査では、警察や消防の関係者らが、当時の状況と措置について説明し、現場にいた遺族らは、徹底した調査と真相究明をあらためて求めました。
特別委員会のメンバーは、梨泰院の交番で事故当時に救助のゴールデンタイムを逃した背景について確認したうえで、交通規制を行わなかった理由などについて問いただしました。
特別委員会の活動について与野党は、徹底した真相究明を求める点では一致していますが、調査結果の活かし方については異なる反応を見せています。
与党「国民の力」は、調査を通じて再発防止策を設けると強調する一方、最大野党「共に民主党」は、犠牲者と遺族に対する2次加害の責任をまず問う必要があると指摘しました。
特別委員会は23日に行われる2回目の現場調査で、龍山区庁と行政安全部を訪問する予定で、来週は総理室と大統領室の国政調査室などから報告を受ける予定となっています。
国政調査は、国会が特定の国政事案に関する調査を行うもので、国会議員の4分の1以上の要求があれば、国会は調査事案に対する特別委員会を構成するか、該当の常任委員会で調査委員会を構成し、調査委員会の議決によって国会が閉会したあとも活動を続けられます。