アメリカが主導する月面探査プログラム「アルテミス計画」は、2028年までに月面に有人宇宙基地を建設する計画ですが、その際に建築資材を月面で作るための中核技術を韓国の研究所が開発しました。
韓国建設技術研究院は、月面の土と似た成分の標本を使って、月面でレンガを作る技術を開発することに成功しました。
地球から1キロの材料を月まで運ぶためには、15億ウォンから30億ウォンがかかるとされているため、月面に基地を建設するためには、現地の資源を活用した建築材料を作る方法を講じなければなりません。
ただ、真空状態の月面では液体を使うことができないため、研究チームは水を使わず、電子レンジのような機械を使って土だけでレンガを作る方法を開発しました。
韓国建設技術研究院は「粒子間で結合が起こり緻密化することで、コンクリートと似た水準の圧縮強度のブロックを作ることができる」と説明しています。
また、地盤工事のための特殊なボーリング掘削設備も開発しました。
この設備は14キロと軽く、扇風機1台分の電力で稼働することができます。
2017年にNASA=アメリカ航空宇宙局が開催した宇宙建設技術の世界大会で優勝した韓国建設技術研究院は、現在、アメリカ、ヨーロッパの研究機関と共に、月面基地の建設を推進しています。