中央銀行の韓国銀行は、政策金利を3.5%で据え置きました。
韓国銀行の金融通貨委員会は23日、政策金利を現行の年3.5%に据え置くことを決めました。
韓国銀行は、物価の上昇や韓米の金利の逆転などを背景に、去年4月から7回連続で利上げを行ってきましたが、今回は1年ぶりの据え置きとなりました。
今回の判断をめぐっては、韓国経済の鈍化や不動産価格の下落など、不安定な経済状況が考慮されたものという見方が出ています。
去年第4四半期、韓国経済の成長率はマイナス0.4%を記録し、2020年第2四半期(-3.0%)以来となるマイナス成長となりました。
さらに、今月20日までの輸出額も、前の年の同じ時期に比べて2.3%低く、月額ベースの輸出額は5か月連続で減少となる見込みです。
政府は、17日にまとめた経済動向報告書で、韓国経済が鈍化局面にあると判断していて、韓国銀行は、これまで連続して引き上げてきた政策金利をいったん据え置き、これまでの利上げの効果を見守りたい考えがあるようです。
韓国銀行はまた、今後も物価の安定に重点を置き、当分は緊縮基調を維持しながらも、今後、追加の利上げが必要と判断される場合は、さらなる利上げを行う可能性があることを示唆しました。
一方、ことしの実質GDP=国内総生産の成長率の見通しについて、韓国銀行は、去年11月の発表分から0.1ポイント引き下げ、1.6%としました。
また、ことしの消費者物価の上昇率も去年11月の3.6%から0.1ポイント引き下げ、3.5%と予測しています。