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北韓が飛翔体を発射 韓国政府、弾道ミサイルかの判断には慎重

Write: 2021-09-28 14:11:09

Thumbnail : YONHAP News

北韓は28日、東の海、東海に向けて短距離ミサイルとみられる飛翔体1発を発射しました。 
政府はこれを受けて、国家安全保障会議(NSC)常任委員会の緊急会合を開き、韓半島情勢の安定が極めて重要な時期に北韓がミサイルを発射したことに遺憾の意を表明しました。
しかし、国連の北韓制裁決議に違反する弾道ミサイルかどうかの判断については、さらなる分析が必要だとして、慎重な姿勢を示しました。
韓国合同参謀本部によりますと、韓国軍は28日午前6時40分ごろ、北部の慈江(チャガン)道・舞坪里(ムピョンリ)付近から発射された短距離ミサイルとみられる飛翔体1発をとらえたということです。
飛距離は、200キロに及ばず、高度は、北韓が今月15日に発射した短距離ミサイルの高度60キロの半分ほどだったということです。
韓米の軍当局と情報当局は、大きさや飛距離、高度や速度などがこれまでの北韓のミサイルとは異なるため、詳しく分析しているとしています。
韓国軍の関係者は、「これまで北韓が発射した短距離ミサイルとは異なる、まったく新しいタイプの新型ミサイルとみられる。極超音速ミサイルの開発に向けた、前の段階の実験である可能性も排除できない。さらなる発射に備えて、韓米は緊密な連携のもと、関連動向を注意深く見守りながら、準備態勢を維持している」と話しました。
一方、アメリカのインド太平洋軍司令部は、北韓の飛翔体を「ミサイル」と位置づけ、「今回のミサイル発射は、アメリカ国民や領土、または同盟国に直接的な脅威を与えるものではないと判断している」という見解を示しました。 
また、菅義偉首相は「北韓が弾道ミサイルの可能性がある飛翔体を発射した」と話しました。
文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、国家安全保障会議(NSC)常任委員会の緊急会合の結果報告を受けたあと、最近の北韓の談話とミサイルの発射を総合的で綿密に分析し、対応策を講じるよう指示しました。
北韓は、バイデン大統領就任直後のことし1月22日と3月21日に巡航ミサイルを発射し、3月25日には短距離弾道ミサイルを発射しています。
今月11日と12日には長距離巡航ミサイルの発射実験に成功しています。
また今月15日には、列車から東海に向けて2発の短距離弾道ミサイルを発射していて、北韓の武力挑発はことしに入ってこれで6回目となります。
金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は3日前の25日、「南北が互いを尊重する姿勢を維持するなら、終戦宣言や南北首脳会談の実施を検討する用意がある」という趣旨の談話を発表しています。
金副部長は、北韓の自衛権の行使についてはすべて「挑発」だとみなし、韓国の軍備増強活動は「北韓に対する抑止力の確保」だと正当化するのは「二重基準」だとして撤回を求めていて、今回の飛翔体の発射は、金与正氏のこうした談話に対する韓国側の反応を見るためのものという見方が出ています。

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