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国連安保理、北韓問題で会合

今週のキーワード2019-12-14

ⓒYONHAP News

国連の安全保障理事会は11日、北韓の核やミサイル問題について話し合う緊急会合を開きました。

会合はアメリカの要請で開かれました。

安保理が北韓の核やミサイル問題について公開で話し合うのは2018年9月以来です。

アメリカのクラフト国連大使は会合で、北韓が今月に入って西海衛星発射場で行ったロケットエンジンの燃焼実験とみられる「重大な実験」について、「アメリカ本土を攻撃できる大陸間弾道ミサイルのテストが可能だということを意味している」と指摘したうえで、北韓の弾道ミサイル発射は「射程に関係なく明白な安保理決議違反だ」と非難しました。

また、北韓による敵対行為と脅迫が続く場合、「安保理は相応の対応を準備しなければならない」と主張し、北韓をけん制しました。

ところで、アメリカはこれまで北韓との対話を重視し、北韓による短距離の弾道ミサイル発射については問題視してきませんでした。

それが今回、「射程に関係なく明白な安保理決議違反だ」とし、短距離ミサイルの発射も問題視する姿勢を示したことで、北韓のさらなる挑発を容認しないという立場を強調したものと受け止められています。

北韓が「重大な実験」を行ったと発表するなど挑発を続ける中、アメリカとしてはあらためて北韓の挑発に厳しい姿勢を示した形となりました。

会合に先立って、トランプ米大統領は8日、ツイッターで、「敵対的な行動を続ければすべてを失うことになるだろう」と北韓をけん制しました。

会合では、ヨーロッパ各国なども北韓の弾道ミサイル発射を非難し、安保理決議の順守を求めましたが、中国やロシアは「一方的な制裁を控える時期が来た」などとして、北韓に対する制裁を段階的に緩和していくべきだと主張しました。

一方、北韓は国連安保理でアメリカの要請で緊急会合が開かれたことについて強く反発しました。

北韓の国営朝鮮中央通信は12日、外務省報道官の談話を発表、「自衛的な武装に言いがかりをつける敵対的な挑発行為で、国連憲章が明示する自主権尊重の原則に対する乱暴な蹂躙だ」と反発しました。

また、「アメリカの選択について相応の対応をする準備ができている」としてアメリカをけん制しました。

クラフト国連大使の発言は北韓に対する警告の意味がありますが、「アメリカは柔軟に対応する用意がある」とも発言していて、北韓の大胆な決断を促し、非核化に向けた協議へ復帰するよう訴えています。

交渉の期限と自らが区切った年末をまじかに控え、北韓の今後の動きが注目されます。

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