ニュース

韓半島 A to Z

論点

南北・米朝首脳会談開催へ

今週のキーワード2018-03-11
南北・米朝首脳会談開催へ

韓国と北韓は来月末に首脳会談を開催することで合意しました。
一方で、トランプ大統領と金正恩労働党委員長による米朝首脳会談が5月にも実施される見通しとなりました。
文在寅大統領の特使団として北韓を訪れ、金正恩労働党委員長と会談した大統領府の鄭義溶(チョン・ウイヨン)国家安保室長は6日、韓国に戻った後の記者会見で、文在寅大統領と金正恩労働党委員長の首脳会談を4月末に板門店の韓国側施設で開くことで南北が合意したと明らかにしました。
金正恩労働党委員長は会談で、韓半島の非核化の意思を示し、北韓への軍事的脅威が解消され、体制の安全が保障されれば、核を保有する理由がないと説明したということです。
また、非核化と関係正常化のためにアメリカと虚心坦懐に対話を進める用意があるとしたうえで、対話が続く間は核実験やミサイル実験は行わないと明言したということです。
4月に予定されている韓米合同軍事演習については、「例年の水準で行うことは受け入れる」として理解を示したということです。
文在寅大統領はこれらの結果を評価し、合意内容を着実に履行するよう指示しました。
南北首脳会談は、2000年6月に故金大中(キム・デジュン)大統領と故金正日(キム・ジョンイル)国防委員長、2007年10月には故盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領と故金正日国防委員長の間で開かれていて、今回が11年ぶり3回目です。
過去2回の首脳会談は平壌で開催されましたが、今回の首脳会談は軍事境界線がある板門店の韓国側施設「平和の家」で開催されることになりました。
北韓の最高指導者が韓国側の施設を訪れるのは初めてです。
特使団の訪朝目的は北韓に対してアメリカとの対話を進めるよう説得することでした。
鄭義溶国家安保室長は会見で、金正恩労働党委員長が「米朝対話の議題として非核化も論議できる」と明言したとして、「米朝の対話が始まる十分な条件が整った」と強調しました。
一方、鄭義溶国家安保室長は金正恩労働党委員長との会談の結果を説明するためにワシントンを訪れ、8日夜(韓国時間9日午前)、トランプ大統領との会談後に記者会見し、トランプ大統領が金正恩労働党委員長の要請を受け入れ、5月までに米朝首脳会談に応じる意向を示したと発表しました。
鄭義溶国家安保室長は、できるだけ早い段階で会談したいという金正恩労働党委員長の意向をトランプ大統領に伝え、トランプ大統領が会談に応じる意向を示したとしました。
ホワイトハウスは会談受諾の事実を認め、「場所と時期は今後決定する」と明らかにしました。
トランプ大統領もツイッターで米朝首脳会談が計画されていることを認め、「北韓が凍結でなく非核化に言及した」と指摘し、「事態は大きく前進したが、合意に至るまで制裁は維持する」と強調しました。
会談が実現すれば、史上初めて米朝首脳による直接の会談となります。
南北首脳会談と米朝首脳会談を通じて、北韓の核問題は局面打開に向けて大きく動き出す可能性が高まっています。

新着ニュース