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日米首脳会談

今週のキーワード2018-04-22
日米首脳会談

アメリカで行われた日米首脳会談が2日間の日程を終えました。
今回の会談は米朝首脳会談を控えて北韓問題が主要議題となりました。
トランプ大統領は現地時間の18日、アメリカフロリダ州で安倍晋三首相と会談したあと、共同記者会見を開き、「数週後に、韓半島の非核化を議論するため北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と会談する。北韓と世界のための、ものすごい出来事になるだろう。会談の成功が世界への貢献につながるようできる限りすべてのことをやる」と述べました。
また、「われわれは、韓半島全体が安全、繁栄、平和のなかでともに暮らせる日が来ることを望んでいる。完全かつ検証可能で、不可逆的な形での非核化を達成した暁には、北韓には明るい道が待っている。それは、北韓と世界にとってすばらしい日になるだろう」と強調しました。
トランプ大統領は先週末に、CIA=中央情報局のポンペイオ長官を大統領の特使として北韓に極秘で派遣していて、こうした発言は、5月または6月初めに開かれる米朝首脳会談で非核化に向けた成果を出せるという自信の表れとみられます。
しかし、「北韓が非核化に向けた具体的な行動をとるまでは最大限の圧力をかけ続けていく」として、北韓へのけん制は維持する方針を示しました。
トランプ大統領は、「もしも会談が成功しないと私が判断すれば、我々は会談に応じない。会談が始まったとしても、成果は期待できないと私が判断すれば、途中でも席を蹴って出ていく。そして、我々がやってきた最大限の圧力を続ける」と述べました。
そのうえで、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化を達成した暁には、北韓に輝かしい道が待っている」として、「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」を改めて強調しました。
会談でトランプ大統領と安倍晋三首相は、北韓の核の脅威を除去するまで最大限の圧力を続けていくことで一致しました。
こうした発言は金正恩委員長に対する厳重な警告の意味があるでしょう。
一方、トランプ大統領は拉致被害者問題について、「我々は拉致被害者を日本に取り戻すためにあらゆる努力をすることを約束する」と述べ、この問題でも日本と協力していく考えを示しました。
今回の首脳会談は、通商問題ではトランプ大統領が日本との貿易赤字が莫大だとして是正を求めるなどして利害が一致しませんでしたが、北韓問題では連携を確認するなど、完全に一致する形となりました。
北韓問題を解決していくうえでアメリカと日本の連携は重要です。

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