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「PD手帳」製作者に無罪判決

ニュース2010-01-20
「PD手帳」製作者に無罪判決

アメリカ産牛肉がBSE=牛海綿状脳症を引き起こす可能性があるという内容の報道番組を放送したことで裁判にかけられていた番組製作者6人に、ソウル中央地方裁判所は20日、無罪を言い渡しました。
この裁判は、民放のMBCの報道番組「PD手帳」が、アメリカ産牛肉の輸入交渉が妥結した直後の2008年4月に、アメリカ産牛肉はBSE=牛海綿状脳症を引き起こす可能性があり、交渉過程にも問題があると放送したことに対し、当時の鄭雲天(チョン・ウンチョン)農林水産食品部長官やアメリカ産牛肉の輸入業者などが、名誉毀損や業務妨害を理由に、番組制作者6人を告発したものです。
検察は、番組制作者らを逮捕、事実に反する内容を意図的に歪曲・誇張して放送したとして、去年6月18日に在宅起訴していました。
この裁判で、ソウル中央地方裁判所は、20日、「番組は当時、アメリカ産牛肉がBSEを引き起こす可能性があることや、交渉過程での問題点に対し、専門家の意見などをもとに根拠のある指摘をしたものとみられ、鄭雲天前長官などに対する名誉を毀損したとは言いがたい」として、番組制作者6人に無罪を言い渡しました。
今回のソウル中央地方裁判所の判決は、「『PD手帳』の報道が偽りのものであるとは判断できない」としており、国家の主要政策に対する批判がメディアの社会的な責任で権利であることを認めたものといえます。
しかしこれに先立って、去年6月、ソウル高等裁判所は、農林水産食品部が「PD手帳」を相手に、番組内容を訂正する「訂正放送」を求めて起こした訴訟で、「内容の一部は、事実に反するものであり、訂正放送が必要だ」という判決を言い渡しており、検察の関係者は、今回の判決について、「事実関係に関する判断に問題があるとみられる」として、控訴する方針を明らかにしました。

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