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重傷外傷センター 全国16か所に設置へ

ニュース2011-10-04
重傷外傷センター 全国16か所に設置へ

保健福祉部は、交通事故や労災事故などで病院に運ばれてくる重症の外傷患者の治療成績を上げるため、2016年までに全国16か所に「重症外傷センター」を開設する方針を決めました。
重症外傷センターは、災害などで足や腕、臓器に損傷が生じた患者らが病院に到着した直後に緊急手術を受けられるよう、医師や設備を備えた重傷専用の治療センターです。
韓国では、こうした施設の不足で緊急の治療を受けることができずに亡くなった患者の割合を示す「予防可能死亡率」が、去年は35.2%にも達し、アメリカの15%とカナダの18%を大きく上回っています。
保健福祉部は、専用の集中治療室と外傷担当の専門医不足の解消がもっとも急がれる改善点だとして、2016年までにおよそ2000億ウォンをかけて重症外傷患者の治療環境を改善したいとしています。
政府はこの計画にもとづいて、今年下半期にも160億ウォンを投じるとともに、来年度予算案でも重症外傷関連の予算を400億ウォン計上することにしています。
この重症外傷センターは、7つの大都市と9つの道に1か所ずつ設置しますが、このセンターに選ばれるには、専用の手術室が2室以上、専用のベッドが40ベッド以上あり、さらに3交代4組の医師と看護師チームが24時間365日体制で対応できることが義務付けられます。
このうちソウルには「中央外傷センター」を設け、保健福祉部は移転する予定のソウルの国立中央医療院に設ける方針で、これらの体制が完成すれば、「予防できる外傷による死亡率」も現在の35%から先進国並みの20%に下がると期待しています。
重症外傷センターは、ソマリア海賊に乗っ取られたサムホジュエリー号の救出作戦で重傷を負った石海均(ソク・ヘギュン)船長が韓国内に移送されてきた際、重傷専門の治療機関が1か所もなかったことがきっかけになって問題点が浮き彫りになりました。

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