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米大統領宛の金委員長の親書 「米国務長官が交渉の妨げ」

ニュース2018-10-16
米大統領宛の金委員長の親書 「米国務長官が交渉の妨げ」

先月25日にトランプ大統領が受け取った北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長からの親書には、アメリカのポンペイオ国務長官が米朝間の非核化交渉の進展の妨げになっているという内容が盛り込まれていたことが、東京に住む韓国側消息筋の話でわかりました。
この親書は、先月26日にニューヨークで開かれた日米首脳会談の際、トランプ大統領が安倍首相に見せたもので、トランプ大統領は、「歴史的で、一つの美しい芸術作品」と絶賛しています。
米朝間の交渉に詳しいこの消息筋によりますと、親書には、「北韓は非核化への意志が明確だが、ポンペイオ国務長官が現在、非核化交渉の進展に妨げとなっている。ポンペイオ長官を早く北韓に送ってほしい。非核化の問題を早急に議論したい」という内容が盛り込まれていたということです。
通常、特定の人物が交渉に妨げとなっていれば、排除や交代を求めますが、北韓はむしろ、「その人と早く交渉を再開したい 」と提案しています。
このため、トランプ大統領の「一つの美しい芸術作品」という表現は、親書に盛り込まれたこのように面白い論理的な展開に関する感想ではないかという見方も出ています。
これについて、この消息筋は、交渉の駆け引きで、アメリカに引きずられないという北韓の決意が盛り込まれているとみています。
ことし7月にポンペイオ長官が北韓を訪れるまで、カウントパートナーの役割を果たしてきた北韓の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党中央委員会副委員長について、アメリカ側が、「強硬すぎて話が通じない」と不満を示してきたため、北韓も「こちらも不満がないわけではない」という反発の意味を込めて、ポンペイオ長官を名指しした可能性があるということです。
アメリカはこの親書を受けて、今月7日、ポンペイオ国務長官を北韓に派遣し、北韓は、金委員長の隣に、アメリカが不満を示したきた金英哲労働党中央委員会副委員長の代わりに金国務委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長を同席させています。

[Photo : YONHAP News]

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