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韓米空軍合同演習猶予 韓国軍が単独訓練実施へ

ニュース2018-10-22
韓米空軍合同演習猶予 韓国軍が単独訓練実施へ

12月に予定されていた韓米合同軍事演習「ビジラント・エース」を猶予することで韓米両国が大枠で合意しましたが、アメリカ国防総省は演習の猶予に積極的だったのに対して韓国国防部は慎重な姿勢を示し、その背景に関心が寄せられています。
「ビジラント・エース」は空軍中心の年次演習です。
韓国国防部は、有事に備えた準備態勢を維持するための別途の合同訓練をアメリカ側に提案するとしたうえで、ビジラント・エースが中止されても韓国空軍による単独訓練は実施すると強調しました。
韓国国防部の関係者は、ビジラント・エースの中止は、非核化に向けた外交的努力の一環としてアメリカ側が提案したと説明しました。
韓国国防部の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)長官はこれについて、アメリカ側の趣旨には共感しているとしながら、準備態勢を維持するためにも他の形式を取るなどの方法で訓練を実施することをアメリカ側に提案したということです。
これまでは韓国側が先に演習の中止を提案し、アメリカ側は慎重な姿勢で対応しましたが、今回は立場が逆転しました。
アメリカ側が先に演習の猶予を提案したのは、終戦宣言や制裁の部分的解除など、北韓の要求を受け入れていない現状を考慮して、演習を中止することで北韓側に配慮を示したとの見方もあります。
米朝の非核化交渉は、アメリカのビーガン北韓担当特別代表と北韓の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官による実務協議の日程すら決まらないほど難航している中、演習の中止が実務協議に向けた足がかりになるとの指摘もあります。
一方、韓国側が演習の中止に消極的なのは、安全保障上の不安をめぐる懸念を解消するためだとされています。
ビジラント・エースの実施は猶予されましたが、11月5日には5月に中止が決まった韓米海兵隊による合同軍事演習「KMEP」が実施される予定で、10月末からは韓国軍単独の「護国訓練」と「太極演習」が予定通り実施されます。
大規模な合同軍事演習は猶予する一方で、中小規模の合同演習や韓国軍単独の訓練は実施することになりましたが、これは韓米合同軍事演習の猶予による防衛力低下に対する国内の批判を考慮したものとみられます。

[Photo : YONHAP News]

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