金国務委員長の年内の来韓 実現するか
米朝高官級会談の開催の可能性が高まっているなか、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の年内のソウル訪問への期待が再び高まっています。
目に見えるもっとも大きな変化は、米朝高官級会談の開催の最推進です。
トランプ大統領は現地時間の18日、「北韓とこれまで、非常に良好な関係だ。これから進むべき道を進む」として対話への意欲を重ねて示しました。
また、ポンペイオ国務長官の最側近のCIA=中央情報局コリア・ミッションセンター長のアンドリュー・キム氏が今月14日から4日間、韓国を訪れ、板門店で北韓側と協議を行ったとされています。
最近の米朝間でのやり取りは、前向きなシグナルととらえられています。
北韓が、抑留してきたアメリカ人を最近、解放すると、ポンペイオ長官はただちに声明を出し、謝意を表明しました。
北韓に対して相対的に強硬派のペンス副大統領は、核施設リストの提出が2回目の米朝首脳会談の前提条件にはならないと明らかにし、会談のハードルを低くしました。
米朝対話と歩調を合わせる韓米作業部会の立ち上げも進められます。
作業部会の韓国側首席代表を務める外交部の李度勲(イ・ドフン)韓半島平和交渉本部長は20日、ワシントンでアメリカ側首席代表を務める国務省のビーガン北韓担当特別代表と会談し、作業部会の構成について協議するほか、米朝首脳会談を控えて韓米間の連携を再確認します
このため趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官は先週、アメリカを訪問し、協議を行っています。
韓半島非核化のもう一つの軸である中国の動きも注目されます。
中国の習近平国家主席は今月17日のAPEC=アジア太平洋経済協力会議で来年、北韓を訪問する計画を明らかにしています。
アメリカが北韓との対話を控えて、中国へのけん制を強めているなか、習主席が北韓訪問計画を発表したのは、米朝対話の進展を念頭に置いたものとみられます。
韓国政府は金委員長の年内のソウル訪問について、「最後まで予定通り準備する」という方針を示しています。
[Photo : YONHAP News]