北韓、東倉里発射場に地下駅 ICBMの探知がより困難に
北韓は、外部の監視から逃れるため、東倉里(トンチャンリ)のミサイル発射場と鉄道をつなぐ地下駅を建設し、発射場の地下に貨物を下ろすことのできる施設を設けていたことがわかりました。
また、発射台からおよそ150メートル離れたところにミサイルを組み立てるためのものと見られる建物を新設し、この建物と発射台をつなぐ線路を引いて、組み立て終えたミサイルをすぐに発射台に移せるようになっているということです。
韓国政府当局者は11日、「北韓は2012年4月に東倉里発射場で人工衛星を打ち上げたあと、2014年からおよそ2年にわたり大々的な工事を行い、ミサイルの組み立て棟と見られる建物を建て、地下に外部と繋がる線路の工事を行ったものと見られる」と明らかにしました。
北韓のこのような行動について、専門家らは、発射の兆候をできるだけ外部に感知されないようにする、隠蔽の目的があったと見ています。
科学技術政策研究院のイ・チュングン先任研究委員は、「長距離ミサイルや人工衛星を発射する際は、組み立て棟で1・2・3段を垂直に組み立てたあと、そのまま発射台に移動させる『3垂(垂直組み立て、垂直移動、垂直発射)』が最も効率的だ」としたうえで「過去には東倉里発射場にこのような施設がなかったため、発射台でクレーンを使って1から3段までを積み上げる方式が使われてきた」と説明しています。
当局による衛星写真の分析の結果、北韓は充填に時間のかかる液体燃料の注入も地下で行えるように設備を設けたものと見られています。
匿名希望のある情報当局者は「最近、アメリカの各種の偵察機が東倉里一帯の動きを集中的に監視しているが、限界があるかもしれない」と語っています。
[Photo : KBS News]