金剛山観光 北韓が2月末までの施設撤去要求
南北の経済協力事業として進められた金剛山観光の韓国側施設について、2月末までにすべて撤去するよう求める通知文を、北韓が去年の暮れに韓国側に送ってきたことがわかりました。
北韓は去年10月、韓国に対し、施設撤去について文書交換方式で協議するよう求め、これに対して韓国は直接対話を提案しましたが北韓は応じませんでした。去年11月には北韓は一方的な撤去もあり得ると通告してきましたが、真冬は撤去作業が困難であることなどを踏まえ、2月末までの撤去を求めてきたものとみられています。
国連安全保障理事会の北韓制裁決議案は、北韓にまとまった資金が入り込む団体旅行は制裁の対象としていますが、個人旅行は禁止しておらず、政府は、国民の安全が確保されることを条件に、北韓への個人旅行を認めることを検討しています。
韓国政府としては、施設の撤去を回避し、南北関係を改善に向かわせたい思惑ですが、北韓は南北関係の改善に消極的な姿勢を示しており、韓国からの個人観光客を受け入れる可能性は低いものとみられています。
[Photo : YONHAP News]