国連軍司令部と北韓軍、板門店での直通電話は「正常稼働」
北韓が9日、脱北者らによる体制批判のビラ散布を理由に南北間のすべての通信連絡線を遮断・廃棄するとした中で、国連軍司令部と北韓軍の直通電話は、正常に稼働していることが分かりました。
国連軍司令部によりますと、国連軍司令部と北韓軍は9日、板門店(パンムンジョム)に設置された直通電話で、日常的に行っている通信点検を通常通り行ったということです。
この直通電話は、板門店の韓国側にある国連軍司令部の日直将校事務所と北韓側施設の統一閣に置かれていて、国連軍事司令部と北韓軍の間で、毎日2回、通信点検などを行っています。
北韓が国連軍司令部との直通電話を維持したことについて、北韓は南北関係だけを一方的に断絶しただけで、アメリカや国際社会との関係は別だとする考えを示す狙いがあるとの見方があります。
しかし、北韓がこれからも国連軍司令部との直通電話を維持するかについては不透明な状況で、国連軍司令部も状況を見守る必要があるとする立場を示しています。
かつて北韓は、朝鮮戦争休戦協定の無効化を宣言して、2013年に国連軍司令部との直通電話を一方的に遮断しましたが、その後2018年7月に南北と米朝間の緊張緩和ムードが高まる中で、およそ5年ぶりに直通電話を復旧しました。
[Photo : YONHAP News]