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金剛山と開城工業団地に軍隊を再配備 北韓

ニュース2020-06-17
金剛山と開城工業団地に軍隊を再配備 北韓

北韓は、南北連絡事務所を爆破した翌日の17日、金剛山(クムガンサン)と開城工業団地、それにDMZ=非武装地帯の監視所に軍隊を再び進出させ、西海岸での軍事訓練も再開すると発表しました。
韓国の合同参謀本部にあたる北韓の朝鮮人民軍総参謀部の報道官は17日、2000年の南北共同宣言以来、南北交流の象徴とされてきた金剛山と開城工業団地に軍隊を再び進出させると発表しました。
また、2018年9月の南北軍事合意の締結に基づいて爆破したり撤収したりしてきた監視所に再び軍を置くほか、国境地域での軍事訓練も再開すると宣言し、南北軍事合意を破棄する方針を明確にしました。
これに加え、北韓の国営朝鮮中央通信は論評を通じて、南北連絡事務所を爆破した北韓に対して韓国政府が遺憾の意を表明したことを批判し、韓国の国防部が警戒態勢を強めるとしたことについても、「『ソウルが火の海になるだろう』という発言が再び浮上する可能性がある」と警告しました。
この発言は、1994年3月、北韓の核問題などを議論するために板門店(パンムンジョム)で南北実務代表会議を行った当時、北韓の朴英洙(パク・ヨンス)団長が、「戦争が起きればソウルが『火の海』になるだろう」と軍事的威嚇を行ったもので、その後南北の対立を象徴する表現とされてきました。
締結から1年9か月を迎えた南北軍事合意は、2018年9月に行われた文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長による南北首脳会談のもっとも大きな成果として評価されていましたが、北韓がこれを破棄する意向を示したため、今後韓半島で偶発的な武力衝突が起きる可能性が高まったとする懸念が出ています。

[Photo : YONHAP News]

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