北韓の軍事行動保留 韓国政府「極めて異例、状況見守る」
北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が労働党中央軍事委員会の予備会議を開き、韓国に対する軍事行動計画を保留する意向を示したことについて、政府は「状況を見守りたい」とする姿勢を表明しました。
統一部の呂尚基(ヨ・サンギ)報道官は24日の定例記者会見で、「労働党中央軍事委員会の予備会議というものが、今まで報じられたことがないため、極めて異例だ」としたうえで、「報道された内容について、綿密かつ慎重に検討している」と述べました。
また、「南北間の合意は守られなければならないとする基本的な立場には変わりがない」としたうえで、「南北間の緊張を高め、国境地域の住民の安全を脅かす行為については、今後も断固たる姿勢で対処する方針だ」としました。
北韓メディアは24日、金委員長が労働党中央軍事委員会の予備会議を開き、韓国に対する軍事行動計画を保留することにしたと報じたほか、24日の未明にかけてウェブ上に掲載した韓国を批判する記事13件を削除しています。
こうした動きについて、統一部は、北韓の意図を分析しているということです。
亜洲(アジュ)大学統一研究所のチョン・デジン教授は、「金委員長が一歩引き下がった姿勢を示し、圧力と対話という2つの攻勢をかけている」と説明しました。
[Photo : YONHAP News]