アメリカ国防総省は、北韓が最大で60個の核兵器と5000トンの化学兵器を保有しているという分析を発表しました。 
アメリカの政府系メディア、ボイス・オブ・アメリカが18日、報じたところによりますと、アメリカ陸軍が先月まとめた報告書「北韓戦術」では、北韓が核兵器を20個から最大で60個保有していると推定しているということです。
また北韓は毎年6個の核兵器を新たに製造する能力を持っていて、一部では、2020年まで核兵器を100個まで増やす可能性があるという見方も出ているということです。
報告書は北韓が核兵器を追求する理由について、「北韓の指導者は、核攻撃という威嚇によって、ほかの国が北韓の政権交代を試みるのを防ぐことができると考えているため」と説明しています。
北韓の金正恩（キム・ジョンウン）政権は、リビアの轍を踏むまいとしているということです。
リビアは2003年３月、当時のカダフィ政権が大量破壊兵器を放棄して非核化を履行したことによって、2006年にアメリカとの国交が正常化しましたが、カダフィ政権はその後崩壊し、最高指導者のカダフィ大佐は殺害されました。
報告書はまた、北韓が長期にわたって神経ガスを製造するなど、化学兵器の開発プログラムを進めてきたと指摘しました。
北韓が保有する化学兵器は2500トンから最大で5000トンと推定され、これは世界で3番目に多い化学兵器の量です。
報告書は、北韓が炭そ菌などをミサイルに搭載する能力を備え、韓国やアメリカ、日本を射程範囲内に収めることができれば、1キロの炭そ菌だけでソウル市民5万人を死に至らせることができると分析しました。

[Photo : YONHAP News]