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咸鏡南道党トップを怠慢で解任 金正恩委員長

ニュース2020-09-07
咸鏡南道党トップを怠慢で解任 金正恩委員長

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が5日、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の台風9号の被災地を視察し、台風への対策を怠ったとして、韓国の道知事にあたる咸鏡南道の党委員長を解任したことがわかりました。
労働党機関紙「労働新聞」が6日、報じたところによりますと、金委員長は5日、台風9号によっておよそ1000世帯の家屋などが破壊された咸鏡南道の海岸沿いの被災地を視察しました。
金委員長は、現地で労働党政務局の拡大会議を開き、台風への対策を怠ったとして、咸鏡南道党委員長を解任しました。
後任には、妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が所属する組織指導部の副部長を指名したということです。
金委員長が国政統治の一部権限を側近に移譲しているという見方が出ていたなか、自らの指揮権をアピールしたことで注目されます。
労働党の中心的な機関である組織指導部は、部長ポストは現在空席で、金与正第1副部長ら4人体制で運営されているもようです。
金正恩政権が発足して以降、組織指導部の副部長が道の党委員長に任命されたことはありましたが、北韓メディアがこれを伝えたのは、異例のことです。
しかし後任の道党委員長が誰なのかは明らかにされていません。
これについて、労働党の中心人物を電撃的に道の党委員長に任命することによって、災害復旧支援に中央レベルで乗り出す構えを示したという見方が出ています。
専門家は、「現地で道党委員長を交代させたのは、統治全般に圧倒的な指揮権を行使していることをアピールもので、台風被害からの復旧を来月10日の労働党創建記念日への成果とすることを企画しているようだ」と話しています。


[Photo : KBS News]

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