ニュース

韓半島 A to Z

主なニュース

北韓による韓国人射殺 韓国軍の対応に批判の声

ニュース2020-09-25
北韓による韓国人射殺 韓国軍の対応に批判の声

行方不明となっていた韓国漁業当局の男性(47)が北韓の監視船上で尋問を受けたあと、北韓の部隊に射殺され、油をかけて燃やされた事件で、韓国軍と政府の対応が不適切だったと批判する声が出ています。
行方不明になった男性が北韓側の海域にいることを軍当局が把握したのは、男性が射殺される6時間前で、軍当局は、それからおよそ1時間後に、男性と特定できる情報を入手しています。
それから射殺されるまで5時間ほどありましたが、韓国軍は北韓に連絡を取ろうとせず、軍事的な対応もしていません。
北韓で、新型コロナウイルスの流入を警戒し、国境に接近する人を射殺するよう命じる命令が出されていたという情報は韓米当局も共有していましたが、軍当局は北韓が男性を射殺するとは思わなかったとしています。
また、事件が北韓側の海域で起きたため、速やかに対応することが難しく、北韓に即時に連絡した場合、韓国側の情報収集能力など諜報資産が明るみになってしまうおそれがあったとしています。
韓国軍は、男性が漁業監視船で靴を脱ぎ、救命胴衣を着たうえで浮遊物に乗り、姿を消した状況から、男性がみずからの意思で北韓側に渡ろうとしていたとの見方を示しています。
そして、男性が借金に悩まされていたことや、潮流の流れに詳しかったこと、北韓の監視船上で尋問を受けた際に北韓への亡命意思を伝えたという軍の諜報などをその根拠としてあげています。
しかし、遺族は、男性が自ら北韓に渡ろうとしていたはずがないと話していて、韓国軍が十分な調査を行わずに発表したのではないかと対応を疑問視する見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]

新着ニュース