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北韓外交官の韓国亡命 南北関係への影響に関心高まる

ニュース2020-10-08
北韓外交官の韓国亡命 南北関係への影響に関心高まる

2018年11月に突如姿を消した北韓のチョ・ソンギル前イタリア駐在代理大使が去年7月、韓国に亡命していたこと明らかになったことと関連して、これが南北関係に与える影響についても関心が高まっています。
北韓の大使レベルの人物が亡命したのは、文在寅(ムン・ジェイン)政権発足以来、初めてです。
チョ前代理大使の亡命が1年以上も機密とされていたのも、このためです。
情報当局は関連情報について口を閉ざしていますが、与党「共に民主党」所属の全海澈(チョン・ヘチョル)国会情報委員長は、「チョ前代理大使は、去年7月の入国前に数回にわたって韓国入国の意思を自発的に明らかにした」と公表しました。
全委員長のこの発言は、チョ前代理大使の亡命を政府が主導して企画したものではないという点を強調するねらいがあったとみられています。
文大統領が終戦宣言を提案したなか、北韓による韓国公務員射殺事件が明るみに出て、北韓が謝罪する通知文を韓国側に送るなど、南北関係の変動性が大きくなっている状況で、今回の事件が悪材料にになり得るのではないかという懸念を意識したものとみられます。
一方で、北韓の高官が韓国へ亡命したのは今回が初めてではないため、韓国へ亡命後、北韓の体制批判を積極的に行った元イギリス駐在北韓公使で野党「国民の力」の太永浩(テ・ヨンホ)議員のときとはちがって、今回は影響も限定的だという見方も少なくありません。
アメリカのRFA=ラジオ・フリー・アジアは7日、チョ前代理大使の韓国亡命が明らかになり、情報が公開されたことで、チョ前代理大使とその家族が危険に晒されるおそれがあるとする懸念をアメリカの専門家たちが示したと報じました。
また、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官も7日の国政監査で、チョ前代理大使の韓国亡命について、「外交部は役割を十分果たしたが、詳しい内容を話すのは難しい」として、慎重な姿勢を示しました。

[Photo : YONHAP News]

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