北韓、労働党75周年の閲兵式を開催 米を言及せず
北韓の朝鮮労働党創建75年を迎えた10日、平壌の金日成広場では軍事パレードが行われ、金正恩国務委員長が演説し、「自衛的な戦争抑止力を引き続き強化していく」としながらもアメリカを名指ししてけん制しませんでした。
閲兵式は10日午前0時頃に始まり、異例の夜間開催になりました。
朝鮮中央テレビは10日夜、この様子を放送しました。
この中で、金正恩国務委員長は背広姿で登場し、およそ30分間演説し、新型コロナウイルスについて「1人の被害者もなく国民が健康でいてくれてありがたく思う」と述べたうえ、ことし8月から先月まで台風が相次いで上陸したことについて、「自然との闘いでもすばらしい任務を遂行している」として、国民をたたえました。
また、キム委員長は「自衛的な戦争抑止力を引き続き強化していく」と述べながらも、「これを乱用したり先に行使したりはしない」と強調しました。
アメリカを名指ししなかったものの、アメリカの脅威に対抗するため、自衛的な抑止力を強化していく意思を改めて強調したと受け止められます。
一方、金委員長は「愛する韓国の同胞が新型コロナウイルスの危機を克服し、固く手を握り合うことを願う」として、韓国に対し融和的なメッセージを送りました。
[Photo : KBS]