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韓国人男性射殺事件当時「南北間の通信は可能だった」対応に批判の声

ニュース2020-10-16
韓国人男性射殺事件当時「南北間の通信は可能だった」対応に批判の声

南北の軍事境界線付近の海上で韓国海洋水産部に所属する公務員男性を北韓軍が射殺した事件当時、北韓との通信が可能な状態であったことが明らかになり、韓国軍の対応に問題があったとの批判が出ています。
韓国海軍のイ・ジョンホ作戦司令官が15日、国会で行われた国政監査で明らかにしたところによりますと、韓国の40代の公務員男性を北韓軍が射殺した事件が起きた先月21日、国際商船共通網を通じて南北の意思疎通が可能な状態で、北韓軍はこの通信網を使って韓国軍に領海を侵犯しないよう求める警告通信を数回にわたって行い、これに対して韓国軍は「正常的な任務を遂行している」と答えただけで、行方不明者を探索していることは伝えなかったということです。
北韓からの通信は、韓国の艦艇がNLL=北方限界線に近づいた場合に通常行われていたもので、公務員男性の捜索に関係するものではなかったということです。
これについて、野党委員からは、北韓側には「行方不明者を捜索しており、北韓の領海に入った場合は救助してほしい」と求めるべきだったとの指摘が出ました。
これまで、韓国軍は、南北間の通信がすべて途切れていたため、北韓側に公務員男性の救助を要請できなかったと説明していて、文在寅(ムン・ジェイン)大統領も先月28日、「今回の事件で最も残念だったことは、南北間の軍事通信線が途絶えていたことだった」と述べています。
事件当時、軍通信線は稼働していなかったものの、国際商船共通網を通じて南北の意思疎通が可能な状態だったことが明らかになったことで、韓国軍の対応に不備があり、安易だったとの批判が出ています。

[Photo : YONHAP News]

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