ニュース

韓半島 A to Z

主なニュース

金与正氏「韓国外相のコロナ発言は妄言、南北関係をさらに冷却」

ニュース2020-12-09

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長は8日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、北韓の新型コロナウイルスへの対応をめぐる康京和(カン・ギョンファ)外交部長官の発言を「妄言」だと強く批判しました。
康長官は今月5日、バーレーンで開かれた国際戦略研究所(IISS)が主催する安全保障会議「マナーマ対話」で演説し、「北韓は韓国の新型コロナに関する支援を受け入れなかった」とし、「コロナ禍が北韓をより北韓らしくしている」と述べました。
そのうえで、康長官は、「北韓は感染者がいないと主張しながらも新型コロナを統制することに集中しているが、これは少し不思議な状況だ」と指摘しました。
こうした発言を受け、金与正氏は、「南朝鮮の外交部長官・康京和が、われわれの防疫措置についておこがましい評価をしたことを報道を通じて具体的に聞いた」とし、「冷え込んだ南北関係に、さらに冷気を吹き込ませようとしている」と批判しました。
そのうえで、「思惑が見え透いている。正確に聞いたから、われわれは長い間覚えておくだろうし、おそらく正確に計算されるべきだ」と主張しました。
与正氏が韓国を批判する談話を発表したのは、ことし6月に脱北者による体制批判のビラ散布を口実に南北連絡事務所を爆破すると宣言して以来、およそ6か月ぶりです。
また、北韓が康長官の発言に対して外務省の談話としてではなく、金正恩国務委員長の妹で、事実上ナンバー2の与正氏の談話を発表したのは、異例のことです。
これについて、アメリカのトランプ政権で北韓担当特別代表を務めているビーガン国務副長官が韓国を訪問し、公式日程が始まるタイミングで談話が発表されたことから、韓米両国に圧力を加える狙いがあるとの見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]

新着ニュース