ニュース

韓半島 A to Z

主なニュース

北韓の金正恩国務委員長 党総書記に選出

ニュース2021-01-11

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、朝鮮労働党の党大会で総書記に選出されました。 
朝鮮中央通信が10日、報じたところによりますと、金委員長は党大会の6日目の10日、党の総書記に選出されたということです。
北韓は、前回の2016年の党大会で労働党書記局を政務局に改正していますが、5年ぶりに政務局が廃止され、書記局体制が復活しました。
朝鮮中央通信は、書記局体制の復活の理由については明らかにしていませんが、「最高形態の政治組織として党の権威を徹底して守るための措置」と説明していることから、金委員長を中心に権力を集中させるためとみられます。
一方、金委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長については、これまで就いていた党の政治局員候補から外れ、中央委員にとどまっています。
これについて、新型コロナへの対応、韓国やアメリカとの外交業務など国政の一部を担当した金副部長が成果を出せなかったことから、責任を問われたものという見方が出ています。
一部では、去年の韓国国家情報院の報告書で、「委任統治を任せられた」という表現が使われたことや、外交専門家の間で「第2人者」と呼ばれていることが、金委員長の気に障り、地位を落としたという見方も出ています。
一方、北韓は、党大会の事業総括報告の決定書を次の党大会で審議し採択することにしました。
5年ごとに開かれる党大会は、党の公式な立場を決め、次の党大会までの国政運営の基本方向を定めるものであるため、今回の決定は異例のものとなっています。
新型コロナや国連による制裁、アメリカの新政権の発足など、北韓が立たされている国内外の環境の不確実性から、状況の変化を見守りながら、柔軟に対応するためとみられます。
前回の党大会では、決定書に経済建設と核開発をともに進めるという「併進路線」や「国家経済発展5か年戦略」などを盛り込んでいました。

[Photo : YONHAP News]

新着ニュース