北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は8日、党の末端組織の責任者を集めた会議で、「苦難の行軍」を決心したとし、綱紀粛正に乗り出しました。
朝鮮中央通信によりますと、金委員長は8日、党末端組織責任者による会議「細胞秘書大会」の閉会の辞で、「人民の苦労を一つでも減らし、人民に最大限の福利をもたらすために、党中央委員会から始めて各級党組織、全党の細胞秘書（末端組織責任者）がより厳しい『苦難の行軍』を行うことを決心した」と表明しました。
金委員長はそのうえで、「われわれの前進途上には多くの難関が横たわっており、第8回党大会の決定を貫徹するための闘いは決して平たんではない」と危機感を訴えました。
北韓は1990年代後半の経済難の時代に「苦難の行軍」のスローガンを打ち出したことがあり、金委員長の発言は、国際社会による北韓制裁の長期化で国内経済が疲弊するなか、内部引き締めで危機を乗り越えるため「苦難の行軍」のスローガンを再び持ち出したとみられています。
「細胞秘書大会」は6日に開会し、8日に閉会しました。
北韓は、「細胞秘書大会」を5年ごとに開催するとしています。

[Photo : YONHAP News]