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北韓 金正恩体制発足以来最悪の食糧難か 研究機関が予測

ニュース2021-06-04
北韓 金正恩体制発足以来最悪の食糧難か 研究機関が予測

北韓では、去年、春の干ばつや農業資材の不足、水害などのあおりで穀物生産量が減少し、ことしは最悪の食糧難に見舞われるという見通しが示されました。
韓国農林水産食品部の傘下で、北韓の農業に詳しいGS&Jインスティテュートのクォン・テジン北韓・北東アジア研究院長は、「ことし北韓は、金正恩(キム・ジョンウン)体制発足以来最悪の年になるだろう。去年の作柄が良くなかったのが最大の要因だが、ことしの作柄も良くないと予想され、穀物輸入も振るわないだろう」との見方を示しました。
アメリカを拠点とする全米北韓委員会(NCNK)のダニエル・ワーツ氏も、「国境封鎖が長くなり、北韓住民の現金保有量が減り、食糧を買うこともできない状況だ。ことしは、北韓住民にとって苦難の年になるだろう」としています。
北韓の経済状況も芳しくなく、北韓経済に詳しいアメリカ・ジョージタウン大学のウィリアム・ブラウン教授は現地時間の3日、アメリカの政府系ラジオ「ボイス・オブ・アメリカ」とのインタビューで、「北韓は経済成長を支える貿易が落ち込んでおり、金正恩体制発足以来最悪の一年となるだろう」という見方を示しました。
ITC=アメリカ国際貿易委員会によりますと、去年、北韓の貿易の90%以上を占める中国との貿易額が前年に比べて80%減ったほか、中国を除いた10大貿易相手国との貿易額も、輸入が48%、輸出は60%減ったということです。

[Photo : YONHAP News]

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