北韓は、ことし１月時点で40から50個の核弾頭を保有しているだろうとする報告書が発表されました。
紛争や軍備を研究する国際シンクタンク、SIPRI=ストックホルム国際平和研究所は14日、年次報告書を発表しました。そのなかで、北韓を含め、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエルの９か国を核保有国に分類し、そのうえで、核分裂物質の生成量などから推定すると、北韓はことし１月時点で去年より10個増えた、40から50個の核弾頭を保有しているだろうと明らかにしました。
SIPRIは「北韓は、国家の安全保障戦略の中核要素として、今も核兵器プログラムを推進し続けている」と指摘しています。
一方、報告書によりますと、ことし１月現在で全世界の核弾頭数は１万3080個で、去年より320個減りました。
ただ、解体予定の核兵器を除いた実際の核弾頭数は9620個で、去年（9380個）よりむしろ増えているとSIPRIは指摘しています。
なお、北韓が保有していると推定される核弾頭は、これに含まれていません。
SIPRIは報告書で核弾頭数の増加に懸念を示したうえで、「世界的に核兵器保有国が核プログラムを現代化していて、防衛戦略において核の重要性は日増しに高まっている」と説明しています。
とくに、全世界の核兵器の９割を保有するアメリカとロシアにこのような傾向が見られ、今後も現在の基調が続く可能性が高いと分析しています。

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