北韓の金正恩（キムジョンウン）朝鮮労働党総書記兼国務委員長は17日、開会中の朝鮮労働党中央委員会総会で、アメリカのバイデン政権の新しい北韓政策を踏まえた戦略について、「平和的な環境と国家の安全を保証するには、対話にも対決にも全て準備しなければならない」と述べました。
朝鮮中央通信が18日に伝えたもので、金正恩氏はそのうえで「特に、対決については隙のないよう備えなければならない」と語ったということです。
バイデン政権の発足後、金正恩氏が対米関係について方針を示すのは初めてです。
金正恩氏は、「刻々と変化する状況に機敏に反応し、韓半島情勢を安定的に管理していくことに注力すべきだ」とも述べました。
国際情勢を見極めながら今後の対応方向を探る考えを示したもので、当面はミサイルの発射などアメリカを強く刺激する挑発は行わない可能性が高いとみられています。
朝鮮中央通信は、金正恩氏がバイデン政権の北韓政策を詳しく分析し、今後の対米関係で堅持しなければならない戦略・戦術的対応と活動方針を明示したと伝えています。
党中央委員会総会は15日に始まっていますが、朝鮮中央通信はこの日も「会議は続く」と伝えていることから、18日も実施されるとみられています。

[Photo : YONHAP News]