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北韓の対話シグナル直後に韓米北韓担当高官が協議へ 対北韓メッセージに注目

ニュース2021-06-21
北韓の対話シグナル直後に韓米北韓担当高官が協議へ 対北韓メッセージに注目

北韓の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記兼国務委員長がバイデン政権に対して対話を強調しているように受け止められるメッセージを送ったことを受け、韓国とアメリカの北韓担当高官が21日に行う予定の協議に注目が集まっています。
外交部によりますと、外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)韓半島平和交渉本部長は、韓国を訪問しているアメリカ国務省のソン・キム北韓担当特別代表と、21日に協議を行なう予定だということです。
金正恩氏が朝鮮労働党中央委員会総会でアメリカとの関係に関連して、「対話と対決のいずれの準備も整っていなければならない」と述べ、ことし1月のバイデン政権発足後初めて、アメリカに対するメッセージを発しました。
金正恩氏の発言について韓国側は、「柔軟なメッセージだ」として前向きに評価した一方、アメリカ側は「北韓との外交は開かれている」とコメントして従来の立場を再確認するにとどまり、韓米の間で温度差があるとの指摘も出ています。
このため、魯圭悳本部長とソン・キム代表は両国の考えを調整する一方で、2019年2月にベトナム・ハノイで開かれた2回目の米朝首脳会談が物別れに終わって以降、こう着状態だった米朝対話の再開に向けた具体策について協議するものとみられます。
特に、ソン・キム代表が韓国訪問中に北韓に対してどのようなメッセージを送るかに注目が集まっています。
ソン・キム代表は北韓に対話への復帰を呼びかけるほか、バイデン政権の対北韓政策について詳しく説明する方針を明らかにするものとみられます。
ただ、北韓が対話のテーブルに戻る可能性は低いとの分析が出ていて、北韓が対話再開の条件としてアメリカの敵視政策の撤回を求めているため、その一つと見なされている8月の韓米合同軍事演習の実施状況を見てから動く可能性があるとされています。
また、専門家によりますと、現在北韓は新型コロナ対策に集中していて、中国をはじめ、国境を接している国との接触を極力控えているため、北韓がアメリカと対話する意向があったとしても、実現は難しい状況だということです。
一方、アメリカ側も北韓を交渉のテーブルにつかせるために、対北韓制裁を緩和する可能性は低いとされています。

[Photo : YONHAP News]

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