北韓が中止を求めている韓米合同軍事演習について、与党「共に民主党」などに所属する国会議員74人は５日午後、南北関係改善のために延期を求める声明を発表しました。
74人のうち61人が与党「共に民主党」に所属する議員で、声明では、韓米合同軍事演習の延期を求める理由として、「北韓が演習の中止を求めているのは対話再開に向けた名分が必要だからだ。せっかくやってきた対話の機会を非核化に向けた平和交渉に発展させなければならない」としています。
これについて、「共に民主党」の宋永吉（ソン・ヨンギル）代表は6日の最高委員会議で、「演習は防御的なものであり、戦時作戦統制権の韓国軍への移管のためにもやむを得ないものだ」として、実施の必要性を重ねて強調しました。
宋代表はそのうえで、「南北問題の解決は、韓米間の信頼と協力、南北間の相互信頼、最終的には米朝間の信頼を築く努力が必要であることを強調したい」と述べました。
国防部は５日、演習について「時期や規模、方式は確定していない。アメリカと協議している」としていて、今のところ明確な立場を示していません。
韓米合同軍事演習は、例年、春と夏に実施されていて、今月10日から26日までコンピューターシミュレーションによる指揮所訓練などを行う方向で調整されていますが、これに対し、北韓は中止を求めています。

[Photo : YONHAP News]