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韓米合同軍事演習、参加兵士縮小へ 新型コロナの感染拡大が影響

ニュース2021-08-09
韓米合同軍事演習、参加兵士縮小へ 新型コロナの感染拡大が影響

韓国とアメリカの軍当局は、北韓が中止を求めていることし夏の韓米合同軍事演習について、16日から予定されている連合指揮所訓練に参加する兵士の規模を前回より減らす方針です。
複数の軍消息筋が8日、明らかにしたところによりますと、韓米は新型コロナウイルスの感染状況などを踏まえ、今月16日から始まる下半期の連合指揮所訓練の参加兵士を減らすことにしたということです。
感染力が強いデルタ株の感染拡大が続いているほか、ワクチン接種を完了してから14日以上が経ち抗体ができているにもかかわらずコロナに感染する「ブレイクスルー感染」を懸念している韓国防疫当局の勧告が影響したものとみられます。
今回の訓練に参加する両国の兵士の規模は、ことし3月に行われた訓練よりも縮小されると見込まれますが、軍関係者によりますと、これまで定期的に実施してきたコンピューターシミュレーションによる防御的な性格の指揮所訓練を行うということです。
また、戦時作戦統制権のアメリカ側から韓国への移管の際に韓米連合軍司令部に代わる新たな軍司令部となる「未来連合司令部」の完全運用能力=FOCの検証については、ことし上半期の訓練に続き、今回の訓練でも行われないということです。
そのため、戦時作戦統制権の移管を年内に行うという韓国軍と政府の計画の実現が難しくなったほか、来年上半期のFOC検証の実施も不透明になりました。
一方、韓米は従来の慣例に基づき、北韓側に訓練の日程などについて通知するとされています。
これに関連し、北韓の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の妹、金与正(キム・ヨジョン)党副部長は今月1日に談話を発表し、韓米合同軍事演習について、「現在のような重要な時期に行われる軍事演習は、北南関係の先行きをさらに曇らせる」とけん制し、韓国の決定を注視すると警告しています。
これを受け、一部では北韓がSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルの試験発射などの挑発を行う可能性があると懸念の声があがっていますが、政府関係者は、「挑発の兆候は、現時点では確認されていない」と説明しました。

[Photo : YONHAP News]

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