北韓の最高人民会議で、金正恩（キム･ジョンウン）国務委員長の妹の金与正（キム・ヨジョン）朝鮮労働党副部長が、北韓の最高政策決定機関である国務委員会の委員に選出されました。
北韓の韓国とアメリカに関する対外政策を担当し、政権で事実上のナンバー２とされていた金副部長の国務委員就任は、労働党に続いて政権内での地位も高まったことになります。
北韓の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、30日に開かれた最高人民会議に国務委員会の副委員長と委員らが招集され、補選が行われたと報じました。
北韓の最高政策決定機関である国務委員会は、国の全般的な政策の策定をはじめ、幹部の任命や解任、外国と結んだ条約の批准、非常事態や戦時状態の宣言などを行う権限を持っています。
一方、これまでアメリカとの交渉で中心的な役割を果たしてきた崔善姫（チェ・ソニ）第１外務次官をはじめ、朴奉珠（パク・ボンジュ）元首相を含む9人は解任されました。
国務委員が交代となった背景として、「アメリカを排斥して南朝鮮、韓国と通じる」という意味の「通南排美戦略」の延長線にあるという見方も出ています。

[Photo : YONHAP News]