WHO＝世界保健機関が北韓に対して新型コロナウイルス用の医療品支援の輸送を始めたと明らかにしたことを受けて、北韓が感染防止対策を理由に、２年近く閉鎖していた国境を開くのではないかという分析が出ています。
WHOは１日（現地時間）に発刊した新型コロナウイルス関連の報告書で「北韓に対して最低限の医療品を支援するために、中国大連港を通じた輸送を始めた」と明らかにし、これについて「戦略的な物資の備蓄や北韓への追加の支援のためのもの」と説明しました。
大連港と北韓の南浦（ナンポ）港間の輸送は、去年７月、北韓が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、非常防疫体制を「最大非常体制」に引き上げたことにより中断されていました。
これまで北韓は、去年１月に中国で新型コロナウイルスの感染が拡大して以来、感染防止のためとして国境を閉鎖し、外部の支援を拒否してきました。
こうしたなか新型コロナウイルスの長期化を受けて、北韓も国境を閉鎖し続けることに負担を感じ始めたものとみられます。
一方、北韓は依然として、国内の感染者は１人も発生していないと報告しています。
それによりますと、９月23日までに北韓国内でPCR検査を受けた住民は合わせて４万700人で、感染者はいなかったということです。

[Photo : YONHAP News]