北韓の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長は朝鮮労働党創建76年を記念する講演会で演説し、「今後5年で、人民の衣食住問題を解決する」と宣言しました。 
朝鮮中央通信は、金委員長が10日、朝鮮労働党創建76年を記念する講演会で、「社会主義強国の建設の新たな発展期に入り、党の事業をさらに強化しよう」という趣旨の演説を行ったと11日、報じました。
金委員長は演説で、1月の党大会で決めた新たな経済5か年計画について「人民の衣食住問題を解決するのに効果的な、大変革の5年にする」と強調しました。
金委員長が、労働党創建日に合わせて講演会を開いたのは初めてです。
金委員長は演説の冒頭で、過去10年間の成果を振り返ると言及したことから、金正恩政権の発足の時期を2012年とする見方もあったなかで、2011年12月に急死した父、金正日（キム・ジョンイル）総書記の後を継いで自身が最高指導者となった時点を政権発足の時期と捉えていることがわかり、それから10年を迎えての労働党創建日に合わせて講演会を行ったものとみられます。
ただ、演説では、韓国やアメリカなど海外向けのメッセージや核問題に関する言及はありませんでした。
北韓は、1945年10月10日に発足した朝鮮共産党北部分局を起源とし、この日を朝鮮労働党創建記念日として記念しています。

[Photo : KBS News]