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米の北京五輪の外交的ボイコット 青瓦台「終戦宣言に決定的影響はない」 

ニュース2021-12-07
米の北京五輪の外交的ボイコット 青瓦台「終戦宣言に決定的影響はない」 

アメリカのバイデン政権が北京冬季オリンピックとパラリンピックに政府関係者を出席させない「外交的ボイコット」をすると発表したことについて、大統領府青瓦台は「終戦宣言に決定的影響はないだろう」という見解を示しました。 
青瓦台の関係者は7日、メディアとの電話インタビューで、バイデン政権の外交的ボイコットに対する韓国の立場について質問を受け、「アメリカの外交に関する決定に対して韓国としての立場を発表するのは望ましくない」というコメントにとどめました。
ホワイトハウスの報道官は現地時間の6日、定例の会見で、来年2月の北京冬季オリンピックとパラリンピックに政府関係者を開会式などに派遣しない「外交的ボイコット」をすることを明らかにしています。
この「外交的ボイコット」は政府関係者に限られるため、アメリカ代表の選手団は予定通り参加することができます。
報道官はボイコットの理由として、新疆ウイグル自治区で中国政府による少数民族のウイグル族に対する人権侵害が行われていることを挙げました。
バイデン大統領は先月18日、カナダ、メキシコとの3か国首脳会議の前に、北京冬季オリンピックとパラリンピックのボイコットを検討していることを明らかにしていました。
北京冬季オリンピックを、南北関係の改善と韓半島平和プロセスの進展のきっかけにしたかった文在寅(ムン・ジェイン)政権としては、少なからず打撃を受けそうです。
韓国戦争の終戦宣言をめぐって南北とアメリカ、中国の4か国による外交的舞台となるはずだった北京冬季オリンピックを活用できなくなったためです。
文大統領が国連総会の演説で終戦宣言を推進する考えを表明して以来、韓米、韓中の間での議論には、弾みがつき始めていました。
徐薫(ソ・フン)国家安保室長は今月初めに中国を訪れ、楊潔篪(よう・けつち)共産党中央政治局委員と会談し、中国が建設的役割を果たすという基本的な支持を取り付けるなど、終戦宣言は、韓米間の議論の枠を超え、韓中間での議論にも広がり、実現への期待が高まっていました。
青瓦台の関係者は、「終戦宣言は、冬季オリンピックでなくても、北韓が対話の場に出てこられる環境すらつくられれば、実現するものだ。アメリカのボイコットは、終戦宣言に決定的な影響は及ぼさないだろう」という見解を示しました。
これについて、「終戦宣言はこのまま推進するが、北京冬季オリンピックの開会式で4か国の首脳が集まって宣言する形ではなく、ほかの案を模索しているのではないか」という見方が出ています。

[Photo : YONHAP News]

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