韓国の現役の陸軍将校の29歳の男性と、仮想通貨取引所を運営する38歳の男性が、北韓のサイバー工作員の指令を受けて軍の機密を漏らした疑いなどで逮捕されました。 
この陸軍将校は２年前に、大学時代の友達から北韓のサイバー工作員を紹介され、去年11月から最近まで、この工作員の指令を受けて、陸軍のセキュリティルールなど軍の機密資料を撮影し、数回にわたってテレグラムで写真を送りました。
こうした機密漏洩の見返りは、4800万ウォン相当のビットコインでした。
ことし１月には、仮想通貨取引所を運営する男性とともに、合同参謀本部議長が各軍に指揮や作戦命令などを出す際に使われるネットワークの「合同指揮統制体系」へのハッキングを試みました。
陸軍将校は、このために時計型のカメラを軍内部に持ち込んだということです。
また陸軍将校と仮想通貨取引所を運営する男性は、USBの形をしたハッキング装備を使って、北韓のサイバー工作員が遠隔でプログラミングできるよう手助けしましたが、幸いにも事前に遮断されました。
この仮想通貨取引所を運営する男性は、仮想通貨コミュニティで知り合った北韓の工作員から７億ウォンに上る仮想通貨を受け取っていたということです。
北韓のサイバー工作員に現役の韓国軍兵士が取り込まれたスパイ事件はこれが初めてです。
軍事安保支援司令部はことし１月に情報を手に入れ、警察と協力して捜査を続けてきたということです。

[Photo : YONHAP News]