北韓は4日、文在寅（ムン・ジェイン）大統領と金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長が2018年に3度にわたって行った南北首脳会談の様子を収めた写真集を公開しました。
写真集のタイトルは「北南関係の大転換2018」で、北韓の対外向けの宣伝メディア「わが民族同士」のホームページに掲載されました。
写真集には、2018年4月と5月に非武装地帯の板門店（パンムンジョム）で行われた首脳会談と、9月に文大統領が北韓の首都平壌（ピョンヤン）を訪問して行われた首脳会談の様子が収められています。
また、金委員長が2018年1月の新年の辞のなかで平昌冬季オリンピックへの参加を表明して実現した、金委員長の妹、金与正（キム・ヨジョン）党副部長ら高官級代表団の韓国訪問や、その後の韓国特使団の北韓訪問や金委員長との面会など、首脳会談が実現するまでの過程も記録されています。
北韓は、写真集について、「前例なく実施された3度の南北首脳会談は、南北関係が全く新しい段階に入ったことを内外に示した」とし、南北首脳会談は金委員長の指導力と決断による結果だったとアピールしました。
南北関係がこう着しているなか、文大統領の退任をきっかけに南北の首脳が親書を交わしたのに続き、北韓が写真集を出したのは、文大統領への一種の「お別れのプレゼント」であるという見方がある一方で、近く発足する新政権に向けてある種のメッセージを出したという見方も出ています。
また、北韓が南北首脳会談を金委員長の「業績」として強調する狙いもあるとみられています。

[Photo : YONHAP News]