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韓米首脳、共同宣言で「核には核で対応」表明

ニュース2022-05-23
韓米首脳、共同宣言で「核には核で対応」表明

尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とアメリカのバイデン大統領は21日、首脳会談後に共同声明を発表し、北韓による核攻撃の脅威には核で対応する方針を初めて示しました。
それによりますと、有事の際に北韓の核兵器の脅威に対応するためにアメリカが韓国に提供する「拡大抑止」、いわゆる「核の傘」の手段として、「従来型兵器」と「ミサイル防衛」に加えて新たに「核」を明記し、韓米両首脳が「核には核で対応する」という方針を明確にした形となっています。
韓米の首脳による共同声明で拡大抑止の手段として「核」が明記されるのは初めてで、「国の利益を脅かすのならば核攻撃も辞さない」として核・ミサイル開発を加速させる方針を強調し、北韓が短距離弾道ミサイルに核を搭載するために7回目の核実験を準備しているとされることに対して警告のメッセージを送る狙いがあるとみられています。
拡大抑止の手段としての「核」の使用が両国首脳による共同声明に明記されたことで、今後、有事の際にアメリカの核戦力が韓半島やその周辺に展開することについて、文在寅(ムン・ジェイン)前政権で中止していた、アメリカが提供する拡大抑止について話し合う「拡大抑止戦略協議グループ」(EDSCG)を再開させて議論するものとみられています。
両国首脳はまた、前政権で縮小または中止していた韓米合同軍事演習や合同訓練の範囲と規模を拡大することで一致しました。
さらに、韓米両首脳は、北韓の核やICBM=大陸間弾道ミサイルの脅威に対応するための合同訓練の必要性や、アメリカの戦略兵器を適時に展開することについても意見を交わしており、北韓が軍事挑発をエスカレートさせているなか、これに対応する合同訓練を様々な方式で行う必要があるという両国首脳の共通認識が背景にあるとみられています。

[Photo : YONHAP News]

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