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国連安保理、北韓制裁決議を否決 外交部「深い遺憾」

ニュース2022-05-27
国連安保理、北韓制裁決議を否決 外交部「深い遺憾」

北韓による相次ぐ弾道ミサイルの発射を受けて国連の安全保障理事会は26日午後、北韓への制裁を強化する決議案の採決を行いましたが、理事国15か国のうち13か国が賛成したものの、常任理事国の中国とロシアが拒否権を行使したため否決されました。
決議案はアメリカが作成したもので、原油の輸出上限を年間400万バレルから300万バレルに削減するほか、北韓系ハッカー集団の資産凍結などが盛り込まれていました。
2006年に北韓が核実験を行って以降、これまでの制裁決議案はすべて全会一致で採択されていて、拒否権によって否決されたのは今回が初めてとなります。
安保理が最後に制裁を科したのは2017年12月で、この決議には北韓が再び核実験やICBM=大陸間弾道ミサイル発射などを行った場合には「石油の輸出をさらに制限するための行動を取る」と明記されていました。
決議案が否決されたことについて、韓国外交部は27日、報道官論評を発表し「北韓の弾道ミサイル発射が続いており、核実験強行の可能性もあるとされている状況で安保理の新たな制裁決議が採択されなかった」として深い遺憾を表明しました。
論評はまた、「安保理に対する国際社会の信頼を大きく損ねる」と指摘し、「安保理理事国は北韓の安保理決議違反に対応し、非核化を達成できるよう責任のある役割を果たしていかなければならない」としています。
決議案が否決されたことで、北韓がさらなる挑発に乗り出しやすくなったという見方が出ています。
北韓は、ことしに入ってからICBM=大陸間弾道ミサイル、中距離弾道ミサイルなどの発射を高い頻度で繰り返しており、近く核実験に踏み切る可能性があるとみられています。

[Photo : KBS News]

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