教育部は１１月に中学校の歴史教科書と高校の韓国史教科書の国定化方針を盛り込んだ「中学校及び高校の教科用図書の国定・検定区分案」を確定、告知しました。
教育部の黄祐呂（ファン・ウヨ）長官は記者会見で、歴史教科書の国定化について、現行の検定制度では正しい歴史教科書を作るのは事実上不可能だというのが政府の判断だとして、国定化の理由を説明しました。
黄祐呂長官は、現行の歴史教科書は理念的に偏向していて、国論の分裂と社会の対立をもたらしたとしたうえで、歴史教科書をめぐる社会的な混乱を防ぐためにも、国が責任を持って正しい歴史教科書を作っていくと述べました。
しかし、野党、学界、市民団体の一部は歴史教科書の国定化に強く反発しています。
政権に有利な方向で歴史を歪曲し、学問の自由を侵害することだと主張しているのです。
一部で強い反発はあるものの、教育部は２０１７年から使用する国定教科書の執筆者や編集審議委員を確定し、国定化に向けた作業が始まっています。
２０１６年末に監修及び適合性などの検討を経て、２０１７年３月の新学期から国定教科書の使用が始まります。

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