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第602話 アイドルグループのメンバーのソロ活動が活発な理由

#アジュンマの井戸端会議 l 2021-04-13

玄海灘に立つ虹

ⓒ YG Entertainment, SM Entertainment

アイドルグループのメンバーのソロ活動が活発になっています。

BLACKPINK(ブラックピンク)のロゼ、WINNER(ウィナー)のカン・スンユン、EXO(エクソ)のべクヒョン、SEVENTEEN(セブンティーン)のホシ、Red Velvet(レッドベルベット)のウェンディなどがソロ活動に臨んでいます。


まず、KPOPの看板を背負っているBLACKPINKのメンバー、ロゼは3月12日、ソロデビューシングル『R』をリリースしています。このシングルはタイトル曲の『On The Ground』と『Gone』の2曲が入っています。タイトル曲はリリース翌日の13日8時の時点で北米、南米、ヨーロッパ、アジアなど合わせて51か国のiTunesソングチャートで1位を獲得しただけでなく、リリースと同時に公開されたミュージックビデオも24時間で約3900万回再生され、韓国女性ソロアーティストとして1位の記録を達成しました。


4人組の男性アイドルグループ、WINNERのメンバー、カン・スンユンは、先月29日、ファーストソロアルバム『ページ』をリリース。もともとのデビューがMnetのオーディション番組『スーパースターK2』がきっかけで、ソロ歌手としての可能性を認められていましたが、番組終了後YGエンターテインメントと契約し、WINNERとしてデビューしています。こちらも、18か国のiTunesアルバムチャートで1位を占めています。


EXOのメンバー、べクヒョンはソロ活動を旺盛に行っているアイドルの一人です。3枚目のミニアルバム『Bambi』(バンビ)を3月30日にリリースしました。このアルバムは、発売前から予約枚数が83万枚を突破し、自己最高記録を更新。60の国と地域のiTunesアルバムチャートで首位。去年発表した2ndミニアルバム『Delight』では、ソロ歌手としても「ミリオンセラー」を達成しています。


SEVENTEENのメンバー、ホシが4月2日に公開した初のミックステープ『Spider』も、48の国と地域のiTunesのソングチャートでトップ10にランクインするなど好評を得ています。グループ内でパフォーマンスチームリーダーを担当しているホシは、「これこそSEVENTEENのパフォーマンスチームリーダーだと言えるような姿を見せたい」と意欲を示しています。


Red Velvetのウェンディも今月5日、ソロデビューアルバム『Like Water』をリリースしました。Red Velvetのメンバーのソロデビューはウェンディが初めて。このアルバムは、30の国と地域のiTunesのトップアルバムチャートで1位を獲得し、女性ソロシンガーとしては最高記録だということです。


アイドルグループのメンバーがグループでの活動とソロ活動を並行して行うのはめずらしいことではありませんが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、最近目に見えて増えています。アイドルグループのファンはアルバムやコンサートのチケット、グッズを買うことがファンとしての主な消費活動です。ところが、新型コロナでファンとしては最も支出の多いオフラインのコンサートが行われなくなり、芸能事務所としても収入の減少は必至です。こうした状況なので、メンバー個人のソロアルバムは、グループでの活動が足りないことによるマイナスの面を、ファンにとっても、歌手にとっても、事務所としても、相殺してくれている形となっています。ファンの消費がアルバムに集中する、一種のリベンジ消費です。実際、去年韓国の大衆音楽のアルバムの売り上げは合わせて4000万枚を超えました。おととしが2459万枚でしたから、約64%伸びたことになります。


こうした現象はコロナの影響だけが原因ではありません。メンバー個人個人が、自らのアイデンティティーをアピールすることができる、ソロ活動を強く願うようになったことも背景にあります。カン・スンユンは、今回リリースした自身のアルバムを、「これまで活動してきた10年間の回顧録」であると位置づけ、これまで作った曲の中で一番自分らしい曲を集めたアルバムだと話しています。グループ活動では出すことが難しかった自分だけの個性を反映させているというのです。


さらに、ガールズグループの場合は、チーム活動を通じて培ってきた自らの音楽的技量を披露する機会になっていますし、ボーイズグループの場合は、メンバーの入隊によってグループでの活動ができなくなるという現実的な事情も、ソロ活動を活発にしている一因となっています。例えば、EXOは一部のメンバーが入隊していて、グループでの活動は不可能な状態です。ベクヒョンは来月6日に訓練所に入所し、以後は社会服務要員として兵役の義務を果たします。


新型コロナウイルスの感染拡大がなかなか収まらない状況で、当分はアイドルグループのメンバーによるこうしたソロ活動は増えていくものと予想されています。活動の多角化を模索する動きであると同時に、ソロ活動で実力が認められれば、結局はグループでの活動にも大いに役立つことになるからです。

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