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5月の輸出が大幅に増加した背景や今後の見通し

#今週の経済の焦点 l 2021-06-07

ⓒ Getty Images Bank

韓国政府が1日発表した5月の輸出は、前の年の同じ期間に比べて45.6%増加し、1988年 8月以来およそ32年ぶりの大幅な伸びとなりました。

15の主力品目のうち船舶を除く14品目で輸出が増えました。なかでも半導体の輸出は前年に比べて24.5%伸びて11か月連続のプラスとなりました。自動車は93.7%、石油化学製品は94.9%伸びるなど、主力品目で好調が続き、全体の輸出を押し上げました。地域別にみても、特定の国・地域に偏らず、中国、アメリカ、EUヨーロッパ連合、アセアン東南アジア諸国連合、日本、中南米、インド、中東、ユーラシア独立国家共同体の9地域への輸出がそろって伸びました。

5月の輸出が大幅に増えたのは、新型コロナウイルスの影響で去年5月の輸出がマイナス23.7%と大幅に減ったことによるベース効果もありますが、世界的な景気回復を受けて半導体・石油化学・鉄鋼・自動車部品など韓国の主力輸出品目の需要が拡大し、価格が上昇したことや、グローバル市場で韓国企業が競争力を発揮していることも背景にあります。

政府は、輸出の増加基調は、ことし下半期も続くと予想していますが、こうした流れが続くかどうかは、もう少し見守る必要があるという見方もあります。自動車用半導体など主要部品の供給不足や世界貿易の急増に伴ってコンテナ不足や海運運賃の高騰が続いていること、国際原油価格と原材料価格の上昇、それに、人民元高につられて為替市場でウォンが上昇していることなどは、韓国企業の輸出競争力の低下につながりかねないからです。

好調な輸出を維持するための多角的な支援策と、様々な要因によって輸出が落ち込んだ場合に備えた内需促進策を並行していくことが課題となっています。

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