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韓国の中小企業の現状とさらなる成長のために求められる対策

#今週の経済の焦点 l 2021-07-26

ⓒ Getty Images Bank

韓国ではことし上半期、中小企業の輸出が大幅に増え、過去最大となっています。ことし上半期の中小企業の輸出額は565億ドルとなり、前の年の同じ期間に比べて21.5%伸びました。関連の統計をとり始めて以来、半期ベースでは過去最高の実績を達成しました。

特に増加が目立ったのは、新型コロナウイルスの検査キットなど新型コロナと関連した製品で、医薬品の輸出額は20億ドル近くに上り、去年の同じ期間に比べて3倍以上に増えています。もう一つは、自動車部品です。世界的な電気自動車の普及を背景に、自動車部品の輸出額が21億ドルとなり、前の年の同じ期間に比べて26%増えました。半導体も45%以上伸びました。

中小企業の輸出が好調なのは、主な輸出対象国であるアメリカ、中国、EU=ヨーロッパ連合の経済が回復を見せているためです。また、韓国は2年前から素材、部品、製造機器の国産化を進めており、輸出を押し上げています。

韓国の中小企業は、新型コロナの影響から徐々に抜け出していますが、その過程は、決して生易しいものではありませんでした。危機を乗り越える過程で、借金を増やさざるを得なかったのです。韓国銀行が20日に明らかにしたところによりますと、ことし3月末の時点で、全ての金融機関で中小企業向けの融資が占める割り合いは1年前に比べて13%増えました。これは、大企業向けの7%、個人向けの9.5%を上回っています。

補正予算などを使って、中小企業の債務について、元利金の返済猶予や債務調整などの政策手段を講じることができれば、中小企業にとって大きな力になるとみられています。ことし下半期も、中小企業の輸出好調は続く見込みで、輸出製品を運ぶための船やコンテナの確保などの対策も求められています。

強い中小企業が強い中堅企業を、強い中堅企業が強い大企業をつくります。コロナ禍でも健闘している韓国の中小企業を応援したいと思います。

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